Wa-luck(ワラック)

2020.9.17
ワーク

一流の男になる条件 -vol.9-(人に夢を笑わせるな)

大望青年会一流の男になる条件


(天理教青年会より)

 

人に夢を笑わせるな

(作家・永松茂久)
 

何か叶えたい夢を持ったとき、あなたはどう振る舞うだろうか。世間の定石としては、「さっさと夢を公言して味方を募れ」ということになるだろう。一理はあるが、夢を持ちはじめてすぐにこの方法を選択することは、あまりに性善説に寄りすぎている気がする。
 
同じ志を持った人であればあなたの味方になってくれるだろう。また、社会でそれなりの実績を残した人や、今叶えようとしている夢をすでに実現した先輩たちも、応援してくれるかもしれない。もちろん、あなたの親友たちも、直接的に手助けしてくれるかはともかくとして、きっと精神面で大きな支えとなってくれるはずだ。
 
だから、こういう人たちにはさっさと自分のビジョンを語ったほうがいい。しかし、厄介なのがそれ以外の人たちだ。どこに行っても、どんな時代でも、人の夢を壊し続けることが、自分の中での正義や常識になってしまっているようなドリームキラーは必ずいる。
 
人生経験を積んだ男はその存在を十分理解している。一般的に、もっとも身近なドリームキラーになりやすい存在は両親だろう。特に母親は腹を痛めて産んだ我が子の安全こそを、何よりも優先する。だからもし、子供が歩もうとしている道がいばらの道のように見えたら、現実論と悲観論の波状攻撃を浴びせてくる。
 
本人も悪気があるわけではないので、議論になると結構面倒くさい。しかし、その手間を乗り切れば、母は最高の援軍となってくれるはずだ。問題なのが自分と近からず遠からずの人たち。その中にドリームキラーに化ける可能性を持った人がいると思ったほうがいい。特にあなたの夢が大きければ大きいほど、彼らの脳内では想像がつかないので「そんなの無理だ」「やめておけ」と、あなたの足を引っ張りにくる。
 
社会の荒波に揉まれた経験の少ない人にこのタイプが多い。もちろん、ちょっと否定的なことを言われて揺らいでしまうような夢ならもともと本気ではないのかもしれない。ただ、揺らがないとしても毎回、反論と説得をするのもいちいち骨が折れる。
 

 
実現することより、納得させることにエネルギーを使っていては、何のための夢なのかわからない。だから夢を公言するタイミングは、見極めが肝心になるのだ。夢を実現する過程を木の成長に例えるなら、種蒔きからはじまり、徐々に根が張って、ようやく芽が出る。
 
しかし、これではまだ早い。木が大木になり、どんな強風が吹いても耐えられるようになってはじめて公言するのがベストなタイミングだ。要は最悪、「自分一人でもなんとかなるな」と覚悟できるところまでもっていくことができたとき、はじめて公表し、仲間を一気に集めてしまえばいいのだ。すでに大木に育ち、びくともしなくなった夢であれば、勝手に賛同者が集まってくる。
 
無駄に焦って、木がまだまだ未熟なときにおおっぴらに夢をシェアしたり、大声で発表してしまって、ドリームキラーたちに潰されてしまうのももったいないではないか。
 
 

いい男は、本当に大事な夢を気安く語ることはない。人のいい面だけでなく、嫉妬や羨望といった恐ろしい面もしっかりと理解している。だから夢を大切に自分の中で育てるのだ。

 

(ながまつ しげひさ)

 

【ながまつしげひさ】
1974年、大分県生まれ。
株式会社人財育成JAPAN代表取締役。
「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」をコンセプトにしたユニークな人材育成には定評があり、全国各地で数多くの講演、セミナーを実施。
「人の在り方」を伝えるニューリーダーとして多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演累積動員数は延べ30万人にのぼる。
2016年より拠点を東京に移し、経営、執筆、講演だけでなく、人材育成、出版プロデュース、イベント主催、映像編集、コンサルティングなどもてがける。
著書に『成功の条件』(きずな出版)、『一流になる男、その他大勢で終わる男』(きずな出版)など多数。