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2019.9.15
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ラグビーワールドカップ開幕直前特集-躍動する〝天理勢のラガーマン〟

ラグビー天理時報天理大学天理中学

アジアで初めて開催される「ラグビーワールドカップ(RWC)2019日本大会」の開幕まで2週間を切った。先ごろ、天理大学ラグビー部OBの木津悠輔選手(23歳・トヨタ自動車ヴェルブリッツ所属)が、今大会に出場する日本代表メンバーに初めて選出された。また、ラグビー日本代表の強化委員長に天理高校ラグビー部OBの藤井雄一郎さん(50歳・本部直属駿遠豆分教会ようぼく)が就任した。国内のラグビー熱がいよいよ高まるなか、天理大ラグビー部や天理中学校ラグビー部も活躍している。RWC開幕直前特集として、躍動する〝天理勢のラガーマン〟を特集する。

 

世界の大舞台へ挑む
天理大ラグビー部OB 木津悠輔選手

8月29日、都内で行われた記者会見の席上、木津選手がRWC日本代表に選出されたことが発表された。天理勢からのRWC日本代表は、立川理道選手(29歳・但八分教会みちのり布教所ようぼく・クボタスピアーズ)に続いて二人目。

身長178センチ、体重113キロ。大分県で生まれ、中学時代は剣道部に所属。高校からラグビーを始めた。

天理大1年の夏、ポジションをNO8からPRへと変更すると、メキメキと実力を発揮。在学中はレギュラーとして活躍し、3年時の第53回「全国大学ラグビーフットボール選手権大会」でベスト4入りを果たすと、ジュニア・ジャパンのメンバーにも選ばれた。

卒業後は、ラグビートップリーグの「トヨタ自動車ヴェルブリッツ」に所属。1年目から全15試合中12試合に出場し、チームのトップリーグ4強入りとカップ戦優勝に貢献した。

その活躍を受けて今年2月、トップリーグ選抜チームの一員としてフランスの地方選抜チームとの試合に出場。さらに、ラグビー日本代表候補に当たる「ラグビーワールドカップトレーニングスコッド」キャンプへの追加招集を受けた。

3月末、日本代表強化を目的に編成された特別チーム「ウルフパック」の一員として海外遠征。日本代表合宿にも参加を続け、7月末の国際大会「パシフィック・ネーションズカップ」のフィジー戦で代表デビューを飾った。

「日本代表では、戦術やプレーの細かい部分まで質の高いプレーが求められる。練習の映像を何度も確認して動きをしっかりチェックするなど、一流のラガーマンとして必要だと感じたことは周りの選手に倣って、どんどん取り入れている。この半年で多くの経験を積めた」と木津選手は話す。

持ち味は、タックルやボールキャリーなどのフィールドプレーの強さ。代表合宿を経て、スクラムの安定感も増した。

日本代表の強みの一つであるスクラムを最前列で押すPR5選手の一人として選ばれた木津選手は、「得意とするフィールドプレーはもちろんだが、若さやチャレンジ精神、パワフルなプレーでチームに貢献していく。天理で学んだメンタリティーやポリシーを、世界の大舞台でも遺憾なく発揮したい」と話している。

日本代表のRWC初戦は20日、東京スタジアムでロシアと対戦する。

 

代表の強化委員長就任
天理高ラグビー部OB 藤井雄一郎さん

天理高ラグビー部OBの藤井さんは8月22日、ラグビー日本代表の強化委員長に就任した。

現役時代、社会人リーグで活躍した藤井さん。引退後、2005年からはラグビートップリーグの「福岡サニックスブルース(現・宗像サニックスブルース)」監督に就任した。

16年、日本ラグビーフットボール協会の理事に就任すると、17年からはスーパーラグビーの日本代表チームであるサンウルブズのキャンペーンディレクター、ゼネラルマネージャーとして尽力してきた。

さらに、今年1月からはラグビー日本代表の強化副委員長を務めるなか、RWCを目前に控えた8月末、新たに強化委員長に就任することになった。

藤井さんは、インタビューで「ジェイミー・ジョセフヘッドコーチがグラウンドに集中できる状況と、選手がこれまでやってきたことを出せる環境づくりに気を配っている」と話した。

 

〝もう一つのRWC〟へ
天理大ラグビー部OB 津留崎幸彦選手

天理高・天理大ラグビー部OBの津留崎幸彦選手(30歳・有里分教会ようぼく)は、RWCに先立つ9日から行われる「国際防衛ラグビー競技会」に出場する。

この大会は、世界の軍や自衛隊による世界大会で、RWC開催に合わせて開かれるもの。日本からは、全国の自衛隊ラグビー部員約600人からのセレクションを経て、代表が選出される。

天理高と天理大で、全国大会に出場した津留崎選手。大学卒業後、陸上自衛隊船岡駐屯地に所属し、2等陸曹として任務に当たりながら、同駐屯地のラグビーチーム「船岡自衛隊ワイルドボアーズ」の一員としてプレーしている。

前回大会にも出場した津留崎選手は「日本の持ち味である低いタックルを生かして、優勝を目指す」と意気込みを語った。

 

悲願の日本一へ好発進
天理大学ラグビー部

「関西大学ラグビーAリーグ」が8月31日に開幕し、天理大ラグビー部は同日、大阪市の鶴見緑地球技場で大阪体育大学と対戦。68‐0の大差をつけて勝利し、創部初のリーグ4連覇、そして悲願の日本一に向けて好スタートを切った。

昨年、同リーグ3連覇を達成した同部。その後、大学選手権準決勝で〝絶対王者〟の帝京大学を破って決勝に進出。明治大学には1トライ差で敗れたものの、7年ぶり2回目の準優勝に輝いた。

再び「日本一」を目指して始動した新チームは、今年も長野県上田市の菅平ラグビー場で恒例の夏合宿を実施。関東の強豪校と練習試合を重ね、早稲田大学に14‐33で黒星を喫したものの、慶應義塾大学には52‐12で勝利した。

小松節夫監督(56歳)は「早稲田戦では相手のプレーに対応しきれず、逆に、こちらのプレーにはうまく対応されてしまい、悔しい思いをした。一方、その反省を生かして臨んだ慶應戦は危なげなく勝つことができた。これからの試合の中で、スクラムなどの安定している部分はさらに磨きをかけ、大学選手権に向けて不安定な部分を修正していく」と話す。

今年度の関西大学ラグビーAリーグは、RWCの大会期間と重なることから、例年よりも約1カ月早く開幕した。

開幕戦の大阪体育大戦では、開始8分、ゴール直前左中間ラックからFLの岡山仙治主将(4年)が飛び込んで先制トライ。その後も猛攻を続け、後半37分には松永拓朗選手(3年)が敵陣22メートルライン付近のラックから左サイドを抜けてトライを決めるなど、68‐0で完勝した。

小松監督は「どういう展開で勝つか、その内容が重要になる。前半は、試合中に自分たちでミスを修正しながら戦うことができれば、なお良かった。一方、後半は集中力が増し、相手にペースを握らせないディフェンスを続けられたのは収穫だった」と話した。

 


 なお、このたび小松監督の天理高校時代の同級生である、映画監督の井上春生氏(教会本部ようぼく)が同部の公式映像を作成。同部公式ホームページ、または左記URLから視聴できる。
https://vimeo.com/350318204

 

全国大会に連続出場
天理中ラグビー部

天理中ラグビー部は7月末に行われた「関西中学生ラグビーフットボール大会」で好成績を残し、14日から茨城県で行われる「全国中学生ラグビーフットボール大会」に2年連続で出場する。

今年のチームは、体格が小さいものの、体を張って相手の攻撃を防ぐディフェンス力が持ち味。夏には菅平で合宿を行い、〝兄貴分〟の天理高ラグビー部と共に練習した。

同部の初戦は14日、関東1位の千歳中学校(東京)と対戦する。

渡辺徹監督(40歳)は、「全国大会出場を喜んでくださる関係者は多く、その声援に応えられるよう、チーム一丸となって一生懸命に戦いたい」と話した。

天理時報2019年9月8日号 掲載